
近年、世界的な注目を集めているeスポーツですが、競技人口は年々増加し、巨大な賞金総額を誇る大会も続々と開催されるなど、その勢いは止まりません。日本でもプロチームの台頭や高校・大学での部活動化が進み、社会的認知度が高まりつつあります。本記事では、そもそもeスポーツとは何か?という基礎知識から、日本の世界ランキングや強豪国との違い、さらに代表的な国際大会の種類や賞金額までをわかりやすく解説します。
そもそもeスポーツとは?
eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ(Electronic Sports)」の略称で、コンピューターゲームや家庭用ゲーム機を使った対戦をスポーツ競技として捉える概念です。一般的に、プロゲーマーやチームが公式大会で技術や戦略を競い合うことで成立し、オンラインやオフラインの両方で行われます。
eスポーツのジャンル
代表的なジャンルには以下のような種類があります。
FPS(ファーストパーソン・シューティング)
プレイヤーが一人称視点で銃撃戦を繰り広げるジャンルで、スポーツベットでも大人気のジャンルです。高いエイム(照準合わせ)スキルと瞬時の判断力が求められます。
- Counter-Strike
- Call of Duty
- VALORANT
MOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)
5対5などのチーム戦で、キャラクターのスキルを駆使して相手の拠点を破壊するゲームです。戦略性やチームワークが非常に重要視されます。
- League of Legends
- Dota 2
格闘ゲーム
1対1の対戦型ゲームで、キャラクターごとのコンボや技の読み合いが特徴で、反射神経と技術力、読み合いの駆け引きが勝敗を左右します。
- Street Fighter
- 鉄拳
- スマッシュブラザーズ
スポーツゲーム
実在するスポーツをモチーフにしたゲーム。サッカー、バスケットボールなどの競技を仮想で楽しめます。
- FIFA
- NBA 2K
- eFootball
カードゲーム/戦略ゲーム
デジタル上でカードを使い戦略を組み立てて対戦するゲームです。
- Shadowverse
- Hearthstone
バトルロイヤル
多人数で広大なマップ上で戦い、最後の一人または一組になるまで生き残るジャンルです。
- フォートナイト
- PUBG
- Apex Legends
世界における日本のeスポーツランキング・実力は?
世界における日本のeスポーツランキングと実力について解説します。
世界ランクでの日本の位置
日本のeスポーツ市場は急速に拡大していますが、賞金総額や世界大会での実績においてはアメリカ、中国、韓国などの主要国に比べてまだ後塵を拝している状況です。2024年のデータでは、世界のeスポーツ賞金獲得ランキングで日本はおおよそ30位~40位前後に位置しています。一方、韓国や中国は常に上位3位以内にランクインし、米国もトップクラスのプロ選手やチームが多いことで知られています。
なぜ日本は遅れているのか?
日本がeスポーツで遅れている理由は、景品表示法や風営法、賭博罪などの法律の壁やプロライセンス制度の発展の遅れがあることからです。そして、PCゲーム文化の浸透の遅さがあり、これらの背景から家庭用ゲーム(コンシューマ)中心の日本は、世界的に主流のPCゲーム中心のeスポーツ環境に適応するのに時間がかかっていると予想されています。
国際eスポーツ大会の種類
eスポーツの世界大会は、種目別に毎年数多く開催されており、賞金や観客数もスポーツ競技並みに巨大です。以下、代表的な大会を紹介します。
The International(Dota 2)
世界中のDota 2プレイヤーが集結する大会で、過去最大時には賞金総額が4,000万ドル(約60億円)を超え、eスポーツ史上最高額の大会として知られています。
League of Legends World Championship(LoL Worlds)
世界中から16〜24チームが出場しLoL世界最強を決めるこの大会は、2023年には観戦者数が1億人を超え、YouTubeやTwitchでの配信も最大規模となっています。
Valorant Champions Tour(VCT)
Riot Games主催のFPSトーナメントは、2024年から東京、ロサンゼルス、ベルリンなどで開催され、世界三大リーグ制へと進化しています。
EVO(Evolution Championship Series)
格闘ゲームの世界最大大会であるEVOは、ストリートファイターや鉄拳など日本勢の活躍が特に目立つ大会でもあります。
FIFAe World Cup
EA SportsのFIFAシリーズによる世界大会は、サッカーファンとeスポーツファンの両方を惹きつける注目のイベントです。
eスポーツ大会の賞金規模はどれくらい?
eスポーツの賞金額は年々増加しており、上位大会では数億円単位の賞金が動いています。
大会名 | 優勝賞金(例) |
The International(Dota 2) | 約20億円(チーム総額) |
LoL Worlds | 約3〜5億円 |
VCT Champions | 約1億円前後 |
EVO(格ゲー) | 数百万円〜数千万円 |
FIFAe World Cup | 約500〜1,000万円 |
個人でも年間1億円以上の賞金を稼ぐ選手も登場しており、トッププレイヤーにとっては非常に夢のある世界です。
日本の注目eスポーツ選手・チーム
日本の注目eスポーツ選手やチームには、FPSの代表格であるZETA DIVISION、格闘ゲーム界のレジェンド梅原大吾(ウメハラ)や世界的に知られるかずのこ、sako、ときど、さらに「League of Legends」や「Apex Legends」などマルチタイトルで活躍するチームCrazy Raccoon、SCARZやREJECTが挙げられます。
最後に
eスポーツは単なるゲームを超えた、世界的な競技・産業となっています。日本はまだ成長途上ですが、プレイヤーの技術や観戦文化の成熟により、世界と渡り合う日も遠くはないでしょう。今後も、国際大会や賞金情報、日本の活躍を追いながら、eスポーツの未来に注目していきましょう!